芝浦工業大学附属中学高等学校の鉄道研究部で名誉顧問を務めるようになってから、毎年、国際鉄道模型コンベンション(JAM)に向けてポストカードを制作しています。
何らかの形で部の活動に貢献できればと始めた取り組みで、毎年、部員たちが制作するジオラマのテーマに合わせてイラストを描き下ろし、約1,000部を印刷。会期中、生徒たちの手で来場者に無料配布してもらっています。
今年で4年目を迎えました。
初年度のテーマは「東と西」、2年目は「中国と四国」、3年目は「東北、北海道」。そして今年は「関西地方」でした。
テーマが決まっても、すぐにイラストの制作に取りかかるわけではありません。まずは生徒たちと相談し、どんな車両や風景を描き込むかを決めていきます。
何といっても、出展ブースの主役は生徒たちです。私のイラストは、その活動を盛り上げるためのもの。だからこそ、生徒たちの意見を聞くことは欠かせません。
イラストを描くうえで、特に重要なのが車両選びです。
鉄道模型のイベントで配布するポストカードですから、やはり鉄道にこだわりたいところ。どんな車両を選ぶかによって、手に取った人の反応も変わってきます。
ジオラマのテーマに忠実であることは大切ですが、それだけを追求すると、少し地味な顔ぶれになってしまうこともあります。せっかくイラストにするのなら、もらった人に喜んでもらえるものにしたい。そんな思いから、私は新幹線や有名列車といった、少し王道の車両も盛り込みたくなります。
そういう意味では、今年選んだ近鉄21000系とドクターイエローは、なかなか良い組み合わせだったと思います。
特にドクターイエローは、今回のイラストに華を添えてくれました。引退が近づき、何かと注目を集めていた車両ですし、関西を横断する東海道新幹線という点でも、今回のテーマにぴったりでした。
背景には神戸大橋とJR京都駅を配置しました。神戸大橋の赤、京都駅のガラスに映り込む空の青、そしてドクターイエローの黄色。意図せずとも、赤・青・黄の三原色がそろい、結果的にとてもカラフルで明るい仕上がりになりました。
こうして4年連続で制作してきたポストカード。完成した4枚を並べて眺めていると、なんだか嬉しい気分になります。
一枚一枚に、その年のジオラマのテーマがあり、生徒たちとの相談があり、車両選びに頭を悩ませた時間があります。それらが積み重なって、4年分の作品になったからかもしれません。
さて、5年目はどんなテーマになるのでしょうか。
また生徒たちと相談しながら、どんな車両や風景を描こうかと考える時間が、今から楽しみです。
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